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遊佐地産地消エネルギー協議会は、以下の通り、「洋上風力町民出資」に関する協議会としての基本的な考え方をまとめました。

「洋上風力町民出資」に関する協議会としての基本的な考え方について

当協議会は「洋上風力町民出資」について、以下のような事項を基本的な考え方として公表いたします。これは、第1回協議会で提出した「エネルギー地産地消」の考え方の試案にもとづき、2024年度総会での協議を踏まえて作成しました。

目的

  • 遊佐町沖の洋上風力事業に関して、当協議会が掲げる「エネルギー地産地消」の考え方に基づき、かねてより遊佐町が求めてきた「市民ファンドによる住民出資」を実現する
  • 地域住民、そして広く県民がこの洋上風力事業に関心を持ち、主体的に取り組むことを通して、遊佐町が再エネ導入の先駆け地域となる
  • 地域に根ざした住民参加型の洋上風力(「遊佐モデル」)を実現し、これを広く日本各地に拡げてゆくことで日本が脱炭素社会として国際的に先導的な役割を果たすことを目指す

基本的な要件

  • すべての洋上風力事業者コンソーシアムに対して共通・同等の条件とする
  • 洋上風力事業に対して、町及び町民*による一定比率の出資を求める
  • 原則として、洋上風力事業の事業収支に影響を及ぼさないかたちでの出資とする
  • 地域共生基金とは別枠とする
* ここでいう町民とは、単に遊佐町在住・在勤者だけでなく、この事業に関心を持ち出資する方も含む。

「市民ファンドによる住民出資」の想定

  • 匿名組合出資を中心とし、事業者と協議できる地位(該当する場合は株式出資)も要望する
  • 出資は総額(融資を除く)の一定比率とし、落札者決定後に協議して決定する
  • 出資条件は原則として他の出資者と同等とする

今後の進め方

  • 町民出資スキームを具体化してゆく
  • 町民出資に協力可能な大手出資者との合意形成を図ってゆく
  • 洋上風力町民出資コンソーシアム(仮称)の設立を具体化してゆく
  • 地域住民、及び広く県民の洋上風力事業への関心醸成活動をおこなってゆく

具体的なスキーム(案)について

「洋上風力町民出資」のスキームを具体化させていく上では、以下のような項目を踏まえて協議・検討を考えていきます。

遊佐沖洋上風力発電への町民出資の基本的な考え方

  • 匿名組合を主とし、株式出資(該当する場合)も一部要望する

匿名組合

  • 基本的に洋上風力事業者コンソーシアムと同等条件として、一定比率の出資を要望する
  • 一例として、次のような段階的な出資方法も検討する
    • 開発段階:遊佐町民洋上風力コンソーシアムメンバーのうち大手出資者がいったん出資
    • 安定稼働後:大手出資者の持分を遊佐町民洋上風力コンソーシアムメンバー及び町民に公募し譲渡する

事業者と協議できる地位

  • 地域のオーナーシップ形成のため「事業者と協議できる地位」を要望する
  • 株式出資に該当する場合には少数の株式出資

遊佐沖洋上風力町民出資コンソーシアムの形成

  • 大手出資者の協力を得つつ、遊佐沖洋上風力町民出資コンソーシアムの設立を進める

参考

また、遊佐町は、他地域に先駆けて陸上風力やメガソーラー等の再エネ設備の導入を受け入れてきました。そうした経過も踏まえ、昨年5月に「ゼロカーボンシティ宣言」を行いました。2050年カーボンニュートラル実現に向け、再生可能エネルギーの導入を積極的に進め、町内で生まれたエネルギーを町内で使える仕組み、つまり「エネルギーの地産地消」の構築を目指しています。「地域振興策②」では、「電力の地産地消に資する取り組み」が記載されておりますが、町民、そして広く県民の皆様からこの洋上風力事業に関心を持ってもらい、事業者と一緒になって取り組むこととして、例えば、市民ファンドによる住民出資などによる新しい地産地消の在り方の構築などは、遊佐町が再エネ導入の先駆け地域として持続していくことにも繋がっていくものと考えております。

当協議会は、この考え方をもとに、幅広く議論を進めながら、地産地消エネルギーに取り組んでいきます。